山隈獅子舞

| 田舎の話 |

山隈獅子舞数週間前、帰宅したKENが「7月に獅子舞があるってよー!」と、玄関から大きな声を張り上げながら部屋に入ってきた。
「あら~楽しみねっ!
でも獅子舞って、お正月にするもんじゃないの?」

調べて見ると、筑後地方にはたーくさんの獅子舞があると分かった。
それにしても、この梅雨の時期に「獅子舞」???

■写真1:青年団が出発の準備をする間、静かに出番を待つ鬼の面。

■写真2:気合を入れ、獅子の口を、カンッカンッと威勢良く鳴らすH江君。
獅子を持つ凛々しい姿は、会社での顔とはまたちと違う、、、のか?笑

 

 

 

山隈獅子舞山隈獅子舞とは、大刀洗町山隈区につたわる、区内の住民の無病息災、五穀豊穣を祈る民族芸能である。
明治頃から始まったと言われているらしいが、詳しいことは分かっていないようだ。
現在は、大刀洗町の山隈青年団が中心となって守り続けている「市町村指定無形文化財」なのだ。

■写真3:炎天下、地区に古くから住んでいる住民の家を一軒一軒回る。
黒い獅子と対を成す赤い獅子。

■写真4:伝統芸能を守っている青年団はみな若く、中には少年に見えるほど若い人も。
鬼の面を被る青年団員。

当日山隈青年団は、朝5:30に大刀洗町の老松宮に集合、6時には老松宮を出発し、区内の家々を回る予定だとのことだった。
でも、出発時間などはかなりアバウトらしい、笑。

ではといことで、前日から我が家の野暮用をしに来てくれていたH野さんと一緒に朝6時に老松宮に向かった。

青年団は、神主さんにお祓いをしてもらったあとお神酒や甘酒・てんぷらを頂き、そろってお宮を出発するらしい。
写真などを撮ることは、H江君に了解をもらっておいた。
だから、なんの心配もせずに老松宮の境内へ、、、。
し、し、しかし、、、。

獅子2体
■老松宮内に祭られている獅子一対■

境内に入ると、すでに神事が終わって清めのお酒を頂いている青年団と区の役員さんたちが、そろってこちらを不振そうに眺める。
そりゃぁそうだわね、山隈区では見たことのない顔の人間が3人も赤いJimnyで乗り付けて、それもそのうちの二人は、首からでかいカメラをぶら下げているんだもの、、、。

この不審者3人の登場をなんとか説明してくれるだろうと期待していたH江君は、その朝どうも寝坊したようで現場にはまだ来ていない、、、大汗。

でも、以前老松宮にご挨拶にあがった時にお会いしたと思われるおじさんが、優しくKENに声をかけてくれた。
一生懸命説明するKEN、ニコニコと対応してくださる区の役員さん。
なんとか見学の了解を得てほっとしたら、甘酒とごまめまで勧めてくださったから、もう涙もの!
あー、よかった、笑。

遅れてきた何人かを交え、お祓いを済ませ腰に注連縄飾りのようなものを巻いた青年団は、獅子1対鬼1対を抱え、全員でぞろぞろと神社の周りを3回回った。
神社の神様に出発の挨拶をしているという。

そしてその後全員で輪になったかと思うと、大きな声で気合を入れ盛大に爆竹を鳴らし、先を割った竹をバシバシ鳴らしながら区内へとくり出した。

山隈区内を練り歩く
■「あ~、長い一日が始まる。」・・・わははは!■

民家を鬼が襲撃、獅子がそれを追い払う
■写真左:ターゲットの民家には、鬼が先に玄関先に走りこむ。 ■ 
■写真右:獅子に頭を噛んでもらうKEN。これで厄が落とせたね。■

ちょうどお昼ごろ、遠くから奇声が聞こえてきた。
区の南半分を回って、ようやく我が家の近くにやってきたのだ。

獅子舞といっても山隈獅子舞は、お正月の獅子舞を連想する踊りやお囃子はない。
その代わり、全員で独特の奇声を発し、爆竹を鳴らし走り回り、竹の棒を振り回し、他人の家の玄関になだれ込む。
少し東北のなまはげの行動に似た、なんとも派手な独特の「獅子舞」なのだ。

まずは、鬼が玄関先に走りこみ、その後獅子がその鬼を追い出してくれる。
家の住人は、男性は男獅子に、女性は女獅子に頭を噛んでもらい、無病息災を祈り、厄を落としてもらう。
そういう約束事のようだ。

代々受け継がれた面
■年季の入った鬼の面を背中に背負って練り歩く■

北部九州に住むH野氏が「今年初めてのひどい暑さだね。さすがに盆地。」と表現したほど、当日の大刀洗町はうだるような暑さだった。
地元の家々で振舞われるお酒で顔を真っ赤にし、照りつける太陽で裸の背中を真っ赤焼かれた青年団の団員たちは、我が家で用意した氷入りの麦茶を「ありがたいっす!」と受け取り、一気に飲み干して、また元気に次のターゲットへと出発した。

山隈青年団の皆さん!
本来は寄る予定のなかった我が家にまで来て頂き、そして土地の青年のさわやかなエネルギーと郷土愛を、たーくさん感じさせて頂きとっても感謝です!
秋に豊かな実りを神に感謝する獅子舞、その時にはまた是非我が家に寄ってください。
おねがいしまーす!

そうそう、私が首から提げていたでっかいカメラEOSは、神社に到着したらすぐ、ウンともスンとも言わなくなった、、、涙。
したがって今回の画像は、H野さんが先日手に入れたばかりのイチデジで写した写真と、その宝物を借りて私が写した写真の二本立てであーる。

こんなに本番に弱いカメラなんて、それどうよ!
まったく、ぶつぶつ。。。

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